ある患者の声:「病院は安いから行く」「値上げした整体には行かん!」
「病院は安いから行く」「値上げした整体には行かん!」 ある日の診察室で、私はこんな患者さんの声を耳にしました。医療保険という制度があるからこそ、私たち日本人は世界に誇る医療サービスを「当たり前」のように受けられます。しかし、その「当たり前」が、いま大きく揺らぎ始めています。
医療も治療も、存続の危機に直面
2024年現在、日本の医療業界は診療報酬の引き下げや経営環境の厳しさを背景に、存続の危機に立たされています。特に象徴的な出来事として、武蔵小杉駅前という抜群の立地を誇った「聖マリアンナ医科大学東横病院」が挙げられます。累積赤字が増え続けた結果、2024年3月に閉院を余儀なくされました。
累積赤字に耐えきれなくなった氷山の一角に過ぎません。
さらに、2024年上半期(1~6月)の「病院・クリニック」の倒産件数は18件で、前年同期比50%増加。病院4件、診療所20件、歯科医院22件の計46件が倒産しました。このままでは年間倒産件数が過去最多を更新する可能性もあります。
また、日本国内の病院の63.6%が赤字経営に陥っているとの報告もあり、医療機関の経営環境は極めて厳しいと言えます。
整骨院や鍼灸院、マッサージ業界も厳しい状況
医療機関だけでなく、整骨院や鍼灸院、マッサージ施設といった広義の治療院も、厳しい経営状況に直面しています。
2018年にはこれら治療院の倒産件数が93件と過去10年間で最多を記録しました。
2018年には93件が倒産。2019年も10月までに78件が姿を消しました。今も高い率が続いています。
私が先日出会った整骨院の院長は、こう語っています:
「20年以上この地域で診てきた患者さんがいる。でも、家賃も人件費も上がる一方で、料金は上げられない。このままでは続けられない」
この現実は、病院と治療院の垣根を越えた連携が必要であると感じます。
Dr.EKO式未来への展望①:医療と治療の新しい協力関係
「医療と治療が支え合う未来」しかないと思います。
医療機関と治療院が別々に存在している現状では、患者さんのニーズに応えきれない部分が生じる可能性があります。しかし、両者が互いに補完し合うことで、より包括的で持続可能な健康支援が可能になるでしょう。
前提ですが、本当に医療が必要な患者さんは、医療保険を活用して適切な治療を受けるべきです。
一方、軽症の方や慢性的な不調を抱える方には、整骨院や鍼灸院、マッサージ施術といったアプローチが威力を発揮します。このような棲み分けを行いながら、患者さん一人ひとりの健康を支える仕組みを構築することが重要です。
Dr.EKO式未来への展望②:医療と健康管理の役割分担
医療資源が限られる中で、重要なのは「医療」と「健康管理」の明確な棲み分けです。重症患者や急を要する治療が必要な方は、医療保険を活用して適切な治療を受けるべきです。一方、軽症の方やセルフケアで管理可能な場合は、医療機関への依存を避け、日常生活の中で健康を守る個人の選択も求められます。
私たちにできること
私自身、海外での経験から医療資源の重要性を痛感しています。アメリカでインフルエンザに罹患した際は、高額な医療費を避けるため自宅療養を選択。一方、ロンドンで高熱を出した時は、いくらお金を出す用意があっても診療を受けられませんでした。
医療費の問題以前に、医療リソース自体が圧倒的に不足していたのです。これは私にとって大きな衝撃でした。
この出来事を通じて、限られた医療資源をどのように分配し、誰が利用すべきかという課題を痛感しました。
日本においても、同様の課題が顕在化しつつあります。医療機関と治療院の連携を強化し、患者さんの健康を包括的に支えるための新しい枠組みを構築する必要があります。
日本の医療を守るために必要なこと:
緊急性の高い症状には医療保険を活用
予防やメンテナンスは治療院を積極的に活用
セルフケアの習慣化による健康管理
Dr. EKOからのメッセージ
「医療と治療が一体となり、すべての人に健康を届ける未来を」
私は、傷付いた日本人を適切に癒やし、本来の、世界をヒールする役目を果たせるよう支援したいと考えています。そのために、ウェルネスコーチング養成プログラムやスラトレ®コーチ認定プログラム、EKOフィジカルコーチ認定プログラムを通じて、新しい健康支援の形を提案しています。
変化の時代において、私たちが成すべきことは明確です。
医療と治療が共に歩み、患者さんの健康を多角的に支える新しい形を築くこと。
それは一人ひとりの力が集まることで可能になります。変化を恐れず、共に新しい挑戦を始めましょう。
私はすでに未来が見えている先見の明がある、整骨院や鍼灸院、マッサージ施設などの院長先生たちや、職人気質の個人事業主の皆さんとタッグを組み始めています。
共にこの未来を創り上げていくことを実現しています。もちろん、利己主義の方はご遠慮願いますが。
変化を恐れず、共に歩んでくださる仲間を募集しています。一緒に創り上げていきましょう。
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